上野村フォーラム 2022~2024年度

2024年10/19(土)・20(日)

秋の上野村散策
「内山節の山里の哲学塾」

《第1日目》

叶山の説明を聴く

展望台から山並みを臨む

上野村フォーラムを初めて現地集合・現地解散で実施した。

集合場所の神流町木古里には、バス、自家用車、タクシーなど様々だったが、何とか皆さん無事集合してフォーラムが始まった。

まず、木古里の高橋さんの案内で車に分乗して林道をドライブしたが、神流町側から入るのは初めてで叶山の採掘の様子や展望台からの山並みの展望は素晴らしかった。


今回の上野村フォーラムのメインテーマは「内山先生と語り合う」で先生とお話しする時間を多く持つようにした。木古里での昼食時間、ヴィラせせらぎでの夕食後のミーティングでは庶務連絡の後、早速山里の哲学塾の第一部を開始した。

《第2日目》

山里の哲学塾の第二部は翌日内山邸にて続けられた。

会員からの質問を受けて先生は関連することを広く、詳しく話された。

現代は「報復の時代」。環境破壊に対する異常気象という「報復」、欧米がかつて植民地支配していた第3国からの「報復」。今は混迷する時代だがそれに対処するには組織を大きくするより、小さな活力のある組織を多く作り、それらをネットワーク化することが大切だと述べられた。

いつもより、より突っ込んだ議論、考えを示されて、新たに考えさせられることが多くあった。


 今回のフォーラムでは現地集合・現地解散なため、手段はまちまちだったが、コースはいづれも神流川沿いの国道462号で、時間、もしくは費用がかかり、アクセスに大きな課題を残した。秩父や下仁田からの乗り合いタクシーなど色々な手段を今後、検討する必要があると思われる。


参加者】12名
宿泊所】 上野村国民宿舎「ヴィラせせらぎ」

2023年04/15(土)・16(日)

「上野村に春を求めて」
「内山節の山里の哲学塾」

《第1日目》

初日はあいにくの雨模様で、降り始めると終日続きそうな予報が出ているため、当初の予定は臨機応変に組み替えて行動。

車は上野村川の駅に立寄り、内山邸へと向かう。この駅で名物トチ餅を人数分仕入れることができたので、後ほどみんなで分け合うこととした。

12時半を過ぎた頃内山邸に到着。1階と2階の二部屋を借り、各自持ち寄りの昼食タイムとする。

ゆったりと歓談、休憩の後、恒例の哲学塾の開演である。テーマを決めずに意見交換と、自由な質疑応答の時間となる。

3時半ごろ、哲学塾を閉じて、スーパー林道をドライブへと向かう。砥根平から塩ノ沢川に沿って北上。旧道に入ってやまびこ荘、天狗岩登山口にを経て南牧村に接する尾根道の林道に入る。時に濃い霧に覆われるが、ミツバツツジがその盛りを見せてくれた。

住居付近の集落を経由して神流川に出て、この日の宿泊場ヴィラせせらぎに入る。

《第2日目》
神流川沿い遊歩道を歩く

二日目はうって変わっての晴天。ヴィラせせらぎ利確の神流川沿いの遊歩道を散策。 この歩道の名前は知らないが、勝手に「野草の豊かな蛇木の滝散策道」と呼ぶことにしている。

蛇木の滝を半ばにして神流川の渓流を臨みながらのコースは大変魅力的。落石、土砂崩れなどで通行できない個所があり、きちっとした安全な道に保全していただけると良いと思う。

ここで見られた、いくつかの野草と木の花を書き留めておこう。 ムラサキケマン、ヤマキケマン、ジュウニヒトエタチツボスミレ、マルバスミレ、カタクリ、ヒトリシズカ、イワタバコ、コクサギ、レンプクソウ、フデリンドウ、キランソウ、マムシグサ、テンナンショウ、カタバミ、カントウタンポポ、セイヨウタンポポ、ヤブレガサ、ミツバツツジ、ヤマツツジ、アセビ、サワグルミ。


野栗の竜神の滝

次に野栗の竜神の滝へ向かう。ほとんどの参加者が滝周辺で、流れ落ちる水の美しさに見とれ、滝壺からの水しぶきに酔いしれている間に、私を含めた何人かは、もう花は終わったと思われる福寿草の群生地へと山を登る。

ここも整備不十分の登山道であるため安全を確かめながら進むこと30分。会えました。緑に繁る福寿草。何年か前よりも広がっているように思う。ここは黄色の花の見頃と思われる3月中旬には訪ねたいところだ。

また、途中の高所から下に見る竜神の滝とその周辺が一段と美しい。緑のグラデーションか鮮やか。この時期が一番映えているのかもしれない。川沿いの車止めで見られたニリンソウの群生も忘れられない。


木古里楽しみの里にてワラビ採り

午後からの「木古里楽しみの里」散策とワラビ採り、楽しい充実したひと時を過ごし、ワラビを小袋いっぱいに詰めてお土産に持ち帰った。


参加者】12名
宿泊所】 上野村国民宿舎「ヴィラせせらぎ」

2022年6/25(土)・26(日)

医師と歩く森林セラピー
「内山節の山里の哲学塾」

《第1日目》

1982年林野庁の提唱により「森林浴」という言葉が生まれた。森林は所有者の利益が目的ではなく公益的に様々な機能を有している。 また「森林セラピー」という言葉は2004年に林野庁が提唱した医学的、効果的に進化した森林浴と言われています。林野庁が認定した全国の57地域の1つである上野村の「中之沢源流域自然散策路」をこの度「森林フォーラムの会」の企画により参加できたことは貴重な体験でした。

森の体育館で事前の検査

今回のテーマは「医師と歩く森林セラピー」。自律神経測定、唾液アミラーゼ、血圧測定などのストレスチェックを受ける。


バスから降りて森の中でのお弁当

「中之沢源流域自然散策路」を専用のバスに乗り、ゲートを入って、源流域の緑溢れる道を30分。自然散策路の中心地と思われる辺りで乗り物から降り、各自クッションマットと弁当と飲み水を受け取る。森の中でいただいた、上野村の味覚がぎっしり詰まったお弁当がとてもおいしい。

セラピスト中村さんからは」樹木や自然環境について、落合医師からはセラピーの効果や意義などの説明を受ける。

落ち葉を踏みしめて、すぐそばにある川の流れの音、せせらぎを聞きながら登っていく。木々から出る新鮮な酸素を吸い込んで体は森林と溶け込んでいく。

途中、河原にマットを敷いて横になり腹式呼吸。寝転んで木の梢や青空を見上げた時の森の広がり。時間の経つのをすっかり忘れてしまっていた。

その後バスで少し下流へ下りオボロガヤノ滝への長い急階段を降り、そして登った。滝壺の近くで浴びた水しぶき、身も心も引きしまる快感を味わう。

散策を終えて再びストレスチェックを行う。参加者のセラピー前の収縮期血圧が105未満の人はセラピー後に上昇、105以上の人はセラピー後に降下し、「森林セラピーの血圧適正化効果」に合致した結果となる。数値でセラピーの効果を実感できることは興味深く、医師からその変化について説明していただく。

《第2日目》

内山先生宅で「山里の哲学塾」参加者からの質問や意見をもとに、話を展開させるという語りで進められた。

主な話題は、「生活のための所得を得る労働、仕事からの解放、引退以後の生き甲斐について。

上野村の例を取れば65歳以上になっても地域でも役割があり、それが仕事として生きがいにつながっている。命がなくなるまで、家業を継ぐとか生活のため働いたりもしている。

私たちは日々の暮らしの中で、地域社会に暮らす個人であり共同体の一員であることを意識し、楽しみ、生きがいを見つけていく必要があり、暮らしのために収入を得ると同時に死ぬまで自足できる形のものを見つけておくことが重要になる。含蓄に飛んだ思考を巡らしているうちにあっという間に時は過ぎていった素晴らしい哲学塾であった。

参加者】13名
宿泊所】 上野村国民宿舎「ヴィラせせらぎ」

2021年度 2014▶︎2015▶︎2016▶︎2017▶︎2018▶︎2019年度 2005▶︎2006▶︎2007▶︎2008▶︎2009年度 2000▶︎2001▶︎2002▶︎2003▶︎2004年度